AN-T-131
2020-06
【技術資料】Cu-ISEを用いた電位差滴定による水中Ca・Mg・硬度測定
Automated determination using the Cu-ISE and two different titrants
概要
この技術資料では、Cu-ISEを用いた電位差滴定による水中カルシウム・マグネシウム・全硬度の測定法を解説します。具体的には、EDTA標準液で全硬度(Ca+Mg)を、EGTA標準液でカルシウム硬度のみをそれぞれ滴定し、Cu-EDTAまたはCu-EGTA錯体を指標物質としてCu-ISEで終点を検出する仕組みを紹介します。さらに、従来の光度法における分析者間のばらつきを解消し、815 Robotic USB Sample Processor XLによる自動化で高い再現性が得られる分析結果についても紹介します。
Sample and sample preparation
本アプリケーションは、スイスのHerisau産水道水を用いて実証されています。この水道水には、自然にかなり多くのカルシウムイオンおよびマグネシウムイオンが含まれています。
本分析にはサンプル調製は不要です。分析自体には、各アプリケーションにつき約100 mLの水道水が必要です。
Experimental
本分析は、815 Robotic USB Sample Processor XLと907 TitrandoおよびtiamoTMソフトウェアを組み合わせて実施されます。指示には、Cu-ISEとLong Life ISE参照電極を組み合わせて使用します。
2回の測定を実施する必要があります。EDTAを用いた最初の滴定では、カルシウムとマグネシウムの合計が測定される一方、EGTAを用いた2回目の滴定では、カルシウムのみが分析されます。この差から、マグネシウム硬度を算出することができます。両滴定における当量点の指示のために、少量のCu-EDTA溶液またはCu-EGTA溶液が添加されます。
Results
両分析において、電位差の大きい鋭い滴定曲線が得られます。表1に示す通り、結果は再現性があります。
| 平均値 / mmol/L | SD(abs)/ mmol/L | SD(rel) (%) | |
|---|---|---|---|
| 総硬度 | 3.517 | 0.020 | 0.57 |
| Ca硬度 | 2.547 | 0.012 | 0.47 |
| Mg硬度 | 0.971 | 0.009 | 0.94 |
Conclusion
本アプリケーションは、Cu-ISEを用いた客観的、迅速かつ信頼性の高い測定の可能性を示しています。Cu-ISEは取り扱いが容易であり、性能が低下した際にはその表面を容易に研磨することができ、表面を新しくすることができます。
両分析は同一の機器および電極を用いて実施されるため、容易に自動化することができます。自動化により、精密で再現性のある結果が得られます。並行分析が可能なOMNISサンプルロボットで分析を実施すれば、さらに時間を節約することができます。
Internal reference: AW TI CH1-1163-022014